今日は緑に触れましたか?
自然の中で体を動かすことの効果は、良く言われていることで、スタンフォード大学のケリー・マクゴニガル博士は、短時間でも効果があるとしています。
ここでは、グリーンエクササイズの正しいやり方というのではなく、私自身が自然の中で体を動かすことで良かったと思ったことを挙げていきます。
私は20年ほど前にジョギングを始めたのですが、だんだん山の中を走るトレイルレースに興味を持ち始めました。
最初に出たのは、奄美大島の「ジャングルトレイル」というレースでした。
夜走るレースに出たこともありました。山の中でヘッドライトを付けて走るときの気分は、なんとも言えず力が湧いてくるものでした。
急な坂道で、地面の草をつかんだり、木の枝を頼りにしたり、そういうことは日常では味わえず、大げさに言うと、「動物としての自分の能力に酔いしれた」という感じです。
今は、近くの緑豊かな公園を毎日歩くくらいのことなのですが、そういうことを踏まえて思うことを挙げてみたいと思います。
本能がめざめる
強く生きる力が湧いてくる
知性や理性を司るのは大脳新皮質で、本能や自律神経、記憶などを司るのが大脳辺縁系です。
自然の中は、本能に働きかける香りに満ちています。木々の香り、花の香り、土の匂い。
森林浴という言葉のあるように、森の中には、爽快感を感じる樹木の香り成分の「フィトンチッド」もあふれています。
そういう香り成分は、大脳辺縁系に直接働きかけてくれます。
命の力が強くなると私は感じます。
日光を感じる
木々の葉を通した光はやわらかい
太陽の光を浴びることの効果は多くありますね。
睡眠の質を高めるメラトニンが生成されたり、ビタミンDが生成されたりします。
今夏は猛暑が続き、炎天下を散歩することはすすめられませんが、全く紫外線を浴びないというのも良くないと思います。
日光を浴びることで、生物が生まれながらに持っている体内時計が整えられるといいます。
体内時計とは、おおむね24時間周期で刻まれる生理現象で、睡眠や覚醒のリズム、血圧、体温などと関わっているものです。
この体内時計を整えられると、生活自体が整いますよね。
心も自然に整っていくと思います。
森の中の日差しは、やわらかく、木々の枝葉の有り難さを感じます。
木陰にベンチでも見つけたら最高ですね。水分をとりながらちょっと一休み。
私がいつも歩く公園で、時々木陰のベンチで本を広げている初老の男性を見かけます。読むでもなく、ペラペラしたり眺めていたりの感じなのですが、心地よい時間を過ごされているのが、見てわかります。
刺激がある
季節の変化にも敏感になる
家の中にも楽しいことはたくさんあるし、家仕事が大好きという方もいるでしょう。
在宅勤務で、ほとんど家から出ない方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、何からでも学びはあります。
けれど、物理的に外には多くの刺激があるのは確かです。
外に出れば、とても多くの情報が一度に五感に届きます。
気温はどう?天気はどう?風は強い?花は咲いた?虫は鳴いている?
工事の音がする。車が多い。
脳は一瞬で、膨大な量の情報を処理していることでしょう。
歩く道も、もし土の道があったら最高ですね。足の裏に感じる情報は、アスファルトの時よりとても多いはずです。小石があたった、とか、ちょっとしたデコボコに気を付けるとか。
自然の中の行動は、小さな旅のようなものです。
旅は心の変化をもたらしてくれますよね。
日常の中で、ポジティブな小さな旅をしたいものです。